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広告運用を内製化すべきか?内製化のメリット・デメリットと内製化の基準

2022.09.30 web広告内製化
広告運用を内製化すべきか?メリットデメリットと内製化の基準

広告運用は本当に内製化すべきなのか?

Web広告を取り入れている多くの企業が一度は運用の内製化を検討したことがあるのではないでしょうか。実際に運用の内製化に向けて動き始めていらっしゃる企業もいらっしゃるかと思います。

確かに広告の運用を内製化することで多くのメリットがあります。しかし、一方で内製化したことで広告の運用が上手くいかなくなってしまうような事例があることも確かです。

今回は広告運用内製化のメリットとデメリットを明らかにし、どのような条件の時に運用の内製化を進めるべきかをお伝えいたします。

広告運用内製化のメリット

まずは広告運用の内製化によるメリットをお伝えいたします。

社内確認のみのためPDCAを回す速度が速くなる

代理店に運用を依頼している場合、運用状況の把握はもちろん、実際の反響状況の共有やキャンペーン等の情報共有まで全て社外のパートナー企業とコミュニケーションをとる必要があります。運用が内製化されれば、やりとりは社内で完結しますので、コミュニケーションにかかっていた負荷がさがり、PDCAをより早く回すことも可能です。また
必要に応じて施策の内容をすぐに修正することもできる点は内製化による大きなメリットと言えます。

代行手数料を削減できる

広告の運用を外部に依頼する場合、運用代行手数料がかかります。運用の内製化ができれば、社内で運用する担当者の人件費はかかりますが、外注費としてのコストはなくなります。

広告運用をパートナー企業に依頼する場合、手数料は広告費に応じて変動する場合が多いため、広告費の見直しの際にも、変動する手数料を考慮に入れず、広告費のみで成果を考えることができることもメリットと考えられます。

自社の商品を理解した担当者が運用できる

実際に反響に繋がっているターゲット像や、他社競合と比較した時の自社の強みなど、自社の商品をよく理解している担当者が広告を運用することができるのも大きなメリットの一つです。

社内の人間であれば、具体的なターゲット層を理解しており、そのユーザーに響きやすい広告文を考えることができ、より効果の高い広告運用ができる可能性があります。

ノウハウを社内に蓄積することができる

運用を内製化することで、社内に知見を蓄積することができます。
代理店に依頼する場合もレポートで数値は把握することができますが、実際に広告を動かすことで得られる経験や情報、スキルは手に入りません。

広告運用内製化のデメリット

もちろん、広告運用の内製化にはデメリットもあります。

運用者の育成には時間がかかる

社内で広告を運用する場合、運用経験のある人を雇用するか、一から担当者に運用のノウハウを学習させる必要があります。広告の運用を一人でしっかりと回すことができる人材は限られるため、担当者を育成することになる場合が大半かと思います。

Web広告の仕組みや機能、それぞれの数値の読み解き方など、一人前の運用者になるまでには経験が必要であり、時間がかかります。担当者を育成する場合は、ある程度うまく広告を運用できるようになるまで、広告費の赤字が続く可能性もあります。

各広告媒体の最新情報を自社で入手する必要がある

広告の機能やトレンドは非常に速いペースで更新されていきます。そのため、広告の運用者は常に最新の情報を手に入れる必要があります。代理店に依頼をしている場合は、依頼先が最新の情報をキャッチしてくれますが、自社で運用を行う場合は、自社内で情報をつかみ、運用に反映させていく必要があります。

属人化してしまう可能性がある

自社で運用を行うことで、担当者は専門的な知識やスキルを身に着けることができますが、そういったノウハウが共有されず、属人化してしまうということも良く起こります。

担当者が退職したり、異動になる場合など、誰も広告の運用を引き継ぐことができないといった事態になることもありますので、広告運用の内製化を目指す場合は、運用業務の属人化にも注意が必要です。

広告運用の内製化を行った方がよい条件

ここまで、広告運用を内製化することのメリットとデメリットをご紹介してきました。それでは、実際に、広告運用を内製化した方が良い場合とはどのような場合でしょうか。

運用代行手数料が大きく、費用を抑えたい

代理店に広告運用を依頼する場合、よくある料金体系は広告費の20%が手数料としてかかるというものです。150万円の運用を依頼する場合ですと、30万円が手数料として必要になる計算になります。この150万円という金額が一つ、運用内製化の一つの目安になります。社内で運用を行えば、人件費はかかりますが、手数料はかかりません。

人的リソースに余裕がある

広告運用の内製化で失敗をするパターンとして、通常業務で手いっぱいの状況に加えて、広告の運用業務を追加されるというものがあります。
多くの場合、広告の運用まで手が回らず、ほとんど改善ができないまま、ただ広告費が消化されていくという状況に陥ってしまいます。

そのため、広告運用を内製化する場合は、しっかりと人的なリソースを確保し、広告運用に時間を割くことができる人材を用意する必要があります。

直近1年以内の広告運用経験がある人を採用できた

また、直近1年以内に広告の運用業務を行っていた人材を採用できた場合も内製化を検討すべきタイミングです。さらに広告の運用経験が3年以上ある場合はノウハウもしっかりと身についている可能性が高く、内製化した場合も成功しやすい場合が多くなります。

担当者個人だけでなくチームで業務に取り組むことができる

内製化のデメリットでもお伝えした通り、広告運用のノウハウは属人化しやすいという側面があります。そのため、運用にあたる担当者を1人にするのではなく、チームを作り、組織として広告運用に取り組んで切ることが必要です。

広告配信に必要な段階やフローをしっかりと仕組化し、チームで進めていくことでノウハウの属人化を防ぎ、会社自体に知見が溜まりやすくなります。

時間のかかる運用者の育成を効率的に行うには外部への委託がおすすめ

通常、広告の運用者の育成は非常に時間がかかります。
特にノウハウがない状態から育成を行う場合、どうしても効果的な配信方法を習得するまでの試行錯誤の時間が長くなり、その分広告費も多く無駄になってしまいます。

そういったデメリットを最小限に押さえ、しっかりと運用内製化のメリットを享受するためには、すでに運用者育成のノウハウを持つ外部に教育を依頼するのが一番の近道です。

運用の基本的な考え方や気を付けるべきポイント、効率的な配信方法など、外部パートナーに委託することで、育成を手探りで進めていくしかない状況から抜け出し、効率的な育成を行うことが可能になります。

これから自社で運用者を育成していくべきか迷っている方や担当者を採用予定だがどのように育成していくべきかわからないという方は是非一度ご相談下さい。