Column

リスティング広告のインハウス化を失敗しないために注意すべきこと

2023.05.02 web広告内製化
リスティング広告のインハウス化を失敗しないために注意すべきこと

Web担育成アカデミーGrowb(グローブ)で【リスティング運用育成講座】を担当している荒木です。

これまで多くの方から、リスティング広告の運用をインハウス化しようとしたものの、失敗に終わってしまったというご相談を頂いてきました。
今回は、そうした企業の特徴から、リスティング広告の運用をインハウス化しようとする企業の方に注意していただきたい点をご紹介します。特にこれからインハウス化に取り組む企業の方は、同じ失敗をしないように是非ご一読ください。

リスティング広告のインハウス化に失敗する特徴

最近になり、特に多くの企業がインハウス化に挑戦しています。しかし、実際には成功し、しっかりと自社内でリスティング広告を自走させている企業は少ないというのが現状です。
インハウス化に失敗してしまった企業には、共通する特徴があります。
今回は代表的な失敗に繋がる特徴を3つご紹介しますので、自社の運用体制に当てはまっていないかチェックしてみましょう。

1.担当者一人に運用を任せっきりになっている

リスティング広告の運用には専門知識が求められるため、属人化しやすいという特徴があります。元々運用を行っていた担当者が退職や異動になってしまった時に、次の運用担当者が同じように成果を出し続けられないというケースは非常に多く見受けられます。

こうした事態を防ぐために、社内でリスティング広告を運用する場合は属人化を防ぐためにチームで運用を行ったり、社内研修を十分に行い、全員の運用スキルを一定の基準まで引き上げる必要があります。

また、広告運用には幅広い内容がふくまれ、通常業務に追加する形では担当者の負担が多くなりすぎて、様々な業務を圧迫することもありますので、そうした点からも必要な人材を揃えて専門のチームを作ることが大切です。

2.広告メニューを十分に理解していない

リスティング広告と一言にいっても、通常の検索広告だけではなく、RLSAと呼ばれる検索広告向けリターゲティング広告や動的検索広告など、様々な広告メニューが存在します。そこにディスプレイ広告も入れるとその多様性は一気に跳ね上がります。

ここで注意したいのが、「リスティング広告はすべての広告メニューを知らなくても、ある程度の運用ができてしまう」ということです。広告を配信するだけであれば、基本的なリスティング広告の知識があれば配信することができます。しかし、一度広告の成果が落ち込んでしまったり、より多くの成果を求めて新しい施策に取り組んだ時に「思うように改善しない」「新しい施策で逆にパフォーマンスが悪化してしまった」という現象が現れてしまいます。

もちろん、1つ1つの広告メニューによって、導入すべきタイミング、期待できる成果、解決することができる課題など、あらゆる側面で違いが出てきます。さらにGoogleとYahoo!でも差異があります。そのため、「成果を出し続ける」、「より多くの成果を作り出す」という観点では、「リスティング広告が何とか配信できる」というだけでは不十分です。

これまですでに様々な広告メニューに触れてきた経験を持つ運用者であれば、それぞれの広告メニューを使いこなすことはできるでしょうが、経験が浅かったり、未経験である運用者の場合は、それぞれの広告メニューを理解するだけでも大変な時間と試行錯誤が必要となります。そのため、次の施策を考えず、今配信を行っている広告メニューについてだけの知識を増やすことは非常に危険です。

これから直面する課題に対応し続けるためには、必ず様々な広告メニューを駆使していく必要が出てきます。そうした時に、広告メニューについてしっかりと理解をしていないと、適切な対応ができなくなり、失敗に繋がる原因となってしまいます。

3.セミナーや学習コンテンツだけで運用者を育成しようとしている

広告の運用や設定の方法が学習できる動画やセミナーは数多く開催されています。しかしながら、動画やセミナーだけで、広告運用を成功させることは難しいと考えます。

一般的な広告の設定方法や運用技術を身に着けていることは、もちろん重要なのですが、広告を配信する商材やサービス、その時々の配信の状況によって必要な施策や設定内容は大きく変化します。セオリー通りの運用ではどうしても成果に繋がらないということも発生するのです。
そうした時に、一から戦略を見直したり、配信をし切りなおす方法は、動画やセミナーの「一般的な配信方法」や「配信の基礎」を伝えるコンテンツだけでは得難いものです。自社運用で成果を出し続けていくためには一般的な知識にとどまらず、自社の状況に合わせて施策を行っていくための、経験や広告に対する理解が必要になります。

また、特に動画コンテンツで広告の設定方法を学ぶ場合、そこで紹介されている方法や手法が今は推奨されていない「時代遅れ」の内容であることもあります。特にこれから運用をはじめようとする方は、情報の鮮度の判断もつきにくいため、動画に頼りきりで運用者を育成するのは大きなリスクになります。

まとめ:リスティング広告のインハウス化を失敗させないために

今回はリスティング広告のインハウス化が失敗する代表的な特徴をお伝えしました。
反対に、「チームを組織し、広告メニューに対する知見を深めながら、一般的な運用方法にとどまらない自社の状況に合わせた運用方法を模索する」ことができれば、ぐっとインハウス化は成功に近づきます。

Growbでは一般的な動画コンテンツやセミナーなどとは異なり、1社1社、貴社のサイトを教材として講義が進みますので、一般的な内容以上に活用できる知識を身に着けた運用者を育成します。今後、「具体的にどのようにしていけばよいのか」を明らかにしながら講座を進むので、これから運用をインハウス化しようとする企業様に最適です。